『なんちゃってキャンピングカーを作ろう』の第5弾【床をフラットにしよう】

なんちゃってキャンピングカー

なんちゃってでもキャンピングカーを目指すならば居住空間を確保(作製)しなければいけません。
キャンピングカーの要件としては、
・ギャレー(台所)
・ベッド(組み立て式でもOK)
・リビング(ベッドと共用とかでもOK)
が必要でしょう。
一般車でこれらを擬似的に用意するのが私の目指している「なんちゃってキャンピングカー」であり、通常は一般車として使います。

これらキャンピングカーの設備ですが、個別にそれっぽいモノは用意できます。それをどのように設置するのかというのが最大の問題となってきます。
そして、その場所となるのが車の後部にある「カーゴスペース」となります。運転席や助手席は使用不可(一部使用可ですが、ここでは不可としておきます)。一般車利用ベースなのでセカンドシートも通常通り使えるのが要件として出てきます。
通常状態(一般車利用)の時の運用を考えた場合、サードシートは折り畳まっていても問題はありません(私の使い方での話です)。よって、セカンドシート後ろのエリアがカーゴスペースとして使うことができる。と言うことになります。
実際問題、キャンプなどでの荷物などはこの形で荷物の積載を行います。
ただ、6名乗車などサードシートを使うときが年に数回程度の頻度ですが発生する。というのも考慮しておかないといけません。

で、それなりのサイズのカーゴスペースですが、そこは一般車です。シートスライドのレールや乗り心地のため?の傾斜などがありフラットではありません。また、本来の荷室(サードシートの後ろ)は蓋付きの収納庫もあります。
結構凸凹なのですが、キャンピングカーの居住スペースは普通の部屋と同じ形となります(超小型ワンルームといった感じになります)

と言う訳で、カーゴスペースのフラット化。床の作成を行うことにしました。

ただ、上述のように「一般車」としての利用を考えなければいけません。これが普通のキャンピングカーとは異なる点です。つまり「常設」ということができない。と言うことです。折り畳み式?取り外し式?方法はいくつか考えられますが、何をどうするかをよく考える必要があります。

今回(車種:ノア)の場合、カーゴスペースの大きさはおおよそ幅110x奥110cmです。タイヤハウスなどがあるのでくびれなどもあり、狭いところだと幅90cm。最大幅は120cmオーバーとかになります。
また、サードシートからセカンドシートにかけては前方(セカンドシート方向)に下り傾斜となっています。さらにサードシート下に区切りか何かわかりませんが横に区切りの出っ張り(プラスチック製)があり、横方向に盛り上がっています。(その手前(後方)が床下収納の蓋になります)

これをフラットな床にするには、車の形に合わせたカットが必要になりますが、いきなり板を充てる(あてる)訳にはいきませんしできません。そこで廃棄予定の段ボールを使って型取りを行います。
カーゴスペース型取り(この型取り、8月17日でした)

ふむ。こんな形してるんですね。これに合わせて板を用意し、下駄を履かせて(棒などを追加して)高さを調整する形になります。床ですから人が乗っても荷物が載っても大丈夫なように頑丈に作る必要があります。その方法も考えないといけません。幸い、私は家の建築に携わっていたこともありある程度方法論だけは知っています(計算などは一切できない。あくまで「こうやる」と言う方法だけです)。なので、その知識を使えば良さそうだ。となるのですが、どうにも材料費が高額になりそうです(数万円クラス)。
お値段はともかく、頑丈にすると重くなります。そして今回の特別仕様の「サードシートの利用、床下収納の利用の考慮」があります。

この制限を考えると
・セカンドシートのスライド部分(サードシートの足置きスペースの一部)
・サードシート設置部分
・本来のカーゴ部分(床下収納部分)
の3つに分けることができます。
ということは、今回の床は3分割方式が良さそうだ。ということになります。

・・・なるのですが。床運用時に凸凹になってはならずフラットである必要があります。セパレートタイプの弱点としては接合部の固定方法イカンでぐらつくことがある。という点と、その隙間に挟まってしまう危険がある。という2点です。
そして、フラット運用時にサードシートを使いたい(人が増えた)。といったイベントが無いとも限りません。その場合、床を取り外して車内に保管できる必要があります。これらをすべて解決する方法を考えないといけないと言う制約があります。

 
難しくないか?車両本体へのボルト固定とか考えないといけないのか?ビルダーさんなら床とか引っぺがして加工できるでしょうが、個人でそれはちょっと・・・(面倒だし大変だし)

とりあえずベニヤ買ってカットして置いてみることにしてみましょう。それから方法を考えることにします。
ということでいつものホームセンタ(DMC 旧くろがねや)で板を物色。サイズ的に半畳タイプを2枚か1畳サイズ1枚か。人が乗るので厚みは15mm以上ないと難しいか?とか考えての物色。お値段は5000円から。なんだと・・・?高くね?そして重すぎ。
垂木か何かで土台(高さ)を作って下板張って・・・ってやるのに軽く諭吉(1万円)コース越えるよね、これ。
むむむ。

いろいろ悩みつつ木材コーナーをウロウロして、いろんな木材から方法を考えます。が、あまり良いのは思いつきません。で、ふと目に入ったのがコチラです。
すのこ(特大)すのこ。
@2800円で3枚で約8200円でした。ちょっと高いか?と思ったのですが、下駄履かせなどを含めて基本完成品。ちょいと加工すれば段ボールの型取り部分が完成となります。ベニヤ板と垂木を使った1からの作成より遙かに簡単で安価です。
ちなみに1枚の大きさは、幅115x奥47x高3.7cmです。これを横にして使う予定です。(8月26日に購入
#普通のすのこのサイズではありません。細長のすのこです。幅がほしいサイズなのがナイスです

すのこと段ボールを重ねて型を写し、ジグソーでカット。現物(車のカーゴスペース)にあてがいつつサイズとカーブを調整。3枚だと140cmオーバーで長過ぎなので1枚は幅も調整です。
で、こんな感じになりました。(9月23日にカッティング)
すのこ カッティング
中央2枚と前方・後方の5枚板の構成です。すのこの隙間に隙間調整用の板が挟まっている部分で判断できます。(この調整板がないと隙間が無くなり違和感が出てしまうのと、前方と後方のすのこの干渉エリアとしての役割を持たせています)

ぱっと見、相当良い感じです。高さ調整も前方すのこで行っています(完成では無いですが)。
ただ、前方すのこが例の横切りプラスチックの影響を受けて前方にずれたり、後方すのこが左右に移動したりと固定されず、ばらける傾向があります。
これを解消すべく検討した結果、中央すのこに細工を入れました。
中央すのこの加工
それから前方すのこの高さ調整は最終的にこんな感じにです。人や重量物を考えてこの形にしました。
前方すのこの高さ調整
で、最終的なすのこ床はこうなります。
すのこ最終系
調整箇所拡大
中央板の前後に、前方と後方のすのこの隙間に引っかけ爪を設け、それにて離れないように固定させます。また、左右へはすのこの縦棒や高さ調整足などと絡める形での腕を中央板に設け、簡易的な防波堤のようなモノを用意しました。3枚目の写真では見えにくいのですが、後方すのこの隙間引っかけ爪の横の縦棒が2本の部分が横揺れ防止用の腕です。(1枚目の写真での下に出ている棒です)
自重やモノが乗ることでさらに動かなくなるのでこの程度で十分でしょう。

もちろん、このまま運用・・・という訳にはいきません。
床ですから板を張ります。が、フローリングにすると重くて高額になってしまいます。よって、フロアシートを考えていますが、すのこの隙間がきになります。これをなくそうとすると薄いベニヤを張るのがよさそうです。
また、フロアシートですが、私が通常利用としているのが日曜日のお買い物です。買い物かごを引きずって積載します。フロアシートだとかごの足でえぐれてしまいそうな気がします・・・。どちらかというと絨毯系が良いのでは?とか考えています。が、下地のベニヤだと堅い床になってしまいそうで、どうしようかな・・・と悩ましい問題が。
今回はとりあえず薄型断熱材のポリ系のボードを使うことにしました。ダメならベニヤを追加で張ります。
ボードの型取り型を取ってカッティング(木工用ボンドで貼り付け)

そして、その上にフリーカット可能の2畳用絨毯を用意し型取り。そしてずれ防止用にファスナーテープ(マジックテープ)をダイソーで買い込んで貼り付けます。
絨毯は型どおりカットしても良いのですが、今回は前後はたくさん折り込み。左右は高さ分だけ車体との隙間に突っ込めるように余裕を持ったカットとしました。
絨毯のカッティング
で、最終的にはこうなります。
床のフラット化、完成の図
多少のしわは、そのうち消えるでしょう(たぶん)
通常の使い方だとこんな感じになります。
通常運用時(買い物編)
買い物かごの出し入れで床を這わせるので絨毯必須なんです。
買い物かごは左に写っているキャリーカーゴに載せてマンション内を移動します。荷物が重くてもラクチンです。

いかんせん、お店の駐車場で絨毯かぶせるとかの作業をしたできたてホヤホヤなんですが、異様に使い勝手が良いです。フラットって、こんなに使いやすいんですねぇ。

これで車中泊とかでのギャレーとかの設置やリビングルームとしての利用が超絶それっぽくできるようになったはずです。
床のフラット化。基本中の基本だったようです。