『なんちゃってキャンピングカーを作ろう』の第1弾【車内にギャレーを作ろう】

なんちゃってキャンピングカー

本当のキャンピングカーは高嶺の花で諦めることになり、それなら自分でそれっぽいのを作れば良いじゃん
ということで、その第1弾です。

キャンピングカーと聞いてイメージしてみると、
・車内にベッド
・車内で調理
・車内でお茶会・食事
が私のイメージ。

前回検討した結果、まずはギャレーを作成しよう。ということになりまして、実現方法を模索しました。
結論としては「持ち出せるシンク」です。ギャレーなので調理台ということになるのですが、ガステーブルに関してはキャンプ道具を使えば何とでもできそうなので、今回はシンクに専念することにしました。

で、そのシンクなんですが・・・いきなり作ろうと思ってもなにをどうしたものか、さっぱりわかりません。なので、既存の設備=キャンピングカーではどうなっているのか?というのを調べるところからスタートです。

キャンピングカーのギャレー。ここではシンクですが、もちろんいろいろあります。ですので今回は小さめのシンクを基本に考えます。
まずはパーツカタログ(2018年版を所有)を物色。四角と丸(ボウルタイプ)が大半ですね。大きさもバレーボールくらい?バスケットボールかな?から大きいのまで。おおきいのはバスコンとかで使うのかな?もう普通の台所のシンクと変わりませんね。
で、そこには蛇口が付いていて、当然排水もされます。排水は車の下にグレータンクを設ける方法と、ポリタンクに貯める方法があるようです。もちろん車外取り付けの方が格段に容量は大きいです。給水も同様ですが基本はポリタンクのようです。

それからお湯をどうするか?
走行中のエンジン熱を利用した給湯システムが大半のようです。私が求めているのは瞬間湯沸かしタイプですが、まぁ無いですね。ムリです。プロパン系のガスを使うならともかく。あとは蓄熱式というんでしょうか、そういうのはあるようですけど電気喰います。

今回は普通のノアですので、電源に関してはゼロ(サブバッテリーは積まない)と考えることにします。つまり、お湯は沸かしたお湯しか使えない。という形でしょうか。大半のキャンピングカーも水だけなので、その考えは間違ってはいないようです。シャワーも冷水が基本。そもそもシャワーという段階で100リットルコースになるので水を用意するだけでも大変です。
今回はさらに「車外へ持ち出す」という命題もありますので、備え付け方式は除外しなければいけません。
そもそも給水の水自体をどのように用意するのか?といった問題も出てきます。

車外への持ち出しを考えた場合、考えられる方法は大きく2つ。
・ペットボトルや水筒の水
・給水用ポリタンクの水
となります。
排水に関しては
・使い終わったペットボトル
・排水用ポリタンク
になります。(ポリタンクは名称が違うだけで基本は同じモノです。容量は別途ですが、容量としては給水≦排水が基本です)
また、持ち運びを考えると重量もポイントとなってきます。水はそのまま量が重さに直結しますので、可能な限り少量が望ましいです。(結構矛盾する考えが交錯する形になるのです)

いろいろ考えた結果
・給水は2リットルのペットボトル(必要に応じて複数本用意)
・排水は5リットルのポリタンク
という形にしました。給水はともかく排水は10リットルのポリタンクでも良かったのですが、収納時に邪魔かなと。それと、排水はどの程度の排水量(通常利用で出る量として)かが不透明。車内泊としての排水では洗面と食器洗いが対象となるわけですが、そもそも給水が少ない時点で排水も少ないでしょ。と考えました。まぁポリタンクは必要であれば大きいのを用意すれば良いだけなのでとりあえず。というのもあります。使ってみてサイズは決まっていくことでしょう。「まずは5リットル」という形です。

続いてはシンクのサイズを考えます。
持ち運びを考えると大きすぎるのはいただけませんし、移動時に車の荷室で不用意に容積を使ってしまいます。可能な限り小型が望ましいのですが、洗面を考えると多少のサイズはほしいところ。それから食器洗いを考えると多少の深さもほしいです。
また、結局は規格化されているのでしょうから、その中からシンクを選ぶことになるでしょう。

ということでアマゾンさんを物色。ピンキリでいろいろ売られてますね・・・
シンクなので当然水を使うのですが、車内で使う場合は水漏れが気になるところです。でも売られているのはガーデニング用が大半。屋外での利用なので多少水が飛び散ったところで・・・みたいな設計になっている様子。うーむ・・・
多少漏れてしまった。こぼしてしまった。などのハプニングに耐えられるよう、洗面器?とかに設置しておきたいところです。
また、持ち運びを考えたりすると、シンクとポリタンクは切り離しておきたいですし、シンクだけ独立して、なにかの台に載せて使う。とかもいいかもしれません。

となると・・・

うーむ・・・・

どうしよう・・

悩むこと1週間。コレでいけるか?という案を考え出して、コチラのシンクを購入しました。
シンクKLKCMS トップマウントキッチンシンク ステレス製 排水穴付き 1854円
サイズ:37cmx32cmx14cm

とりあえずブツがないことには何も考えることができないので、安いヤツで深めなヤツ。かつ小さめのを選んでみました。
これをどうするか・・・。一応考えてはいるのですが、どうかなぁ・・・
それは、「リスのケースへの取り付け」です。
リスのケースと言ってもサイズはいろいろありますが、どこにどう取り付けるか。そもそも取り付けられそうか。といったことを検証するための購入です。

まずは、ミドルケースに置いてみました(入れてみた。ではないです。ケース内に入れてしまうとシンクとしては役に立たないので)。どう置けるかな?といった雰囲気をつかみたくて。
ミドルケースの大きさは 60cmx39cmx36cm。これは外寸。内寸は50.4cmx30.6cmx32.5(29.3)cm。高さは蓋を閉めたときと蓋なし(ケースのすり切り?)のサイズです。
どちらかに寄せる形で置くと良い感じ? 薄型だとどうなるかな?(外寸 60cmx39cmx24cm。内寸 50.4cmx30.6cmx19.2(17.2)cm)
うん、置けるは置けます。なるほど・・・
ただ、排水口や排水ホース(防臭のためのU字を含む)を入れると32cmくらいになるようです。なので薄型ではダメ。深型でも足りません。ちょっとシンクが浮き上がります。だめか・・・

そこで、ホームセンターで排水ホースだけ買ってきました。U字の防臭パーツ(水でちょっと溜めて水路を塞ぐことで排水先のニオイなどをカット)があるから高さが取られるので、それがなかったら?と思った次第。排水口の取り付け口はφ40mm。いわゆる40Aという規格のものです。
コチラを取り付けるとちょっときつめではありますが高さギリギリでスポッとシンクが収まるようです。U字の防臭パーツが使えないので、どこかでU字システムを用意しないといけないのですが、それはケースの中頃から排水させることで結果的にホースがU字を形成する形にすれば良いかな。と判断しますが、実際の排水口をどこに設けるかはまだ考え中です。いずれにせよどこかにU字システムを用意しないとダメではありますね。まぁシンクの排水口自体を防臭対応のに交換すれば良いだけではあるのですが、それだとサイズが大きくなりますし出費も発生します。どれが良いのかは費用対効果で考えないといけないようです。

そしてミドルケースですが、横置きの場合、シンクは左右どちらかに取り付ける形になりますが、反対側が宙ぶらりんになり固定できません。蓋に穴を開けて取り付ければ解決になりますが、シンクが常時露出する形となります。これだと上に物が置けず使い勝手が著しく落ちます。なので蓋は普通に蓋として使いたい。スタックというかリスのケースとして普通に重ねたい。というのがあります。
となると、ミドルケースではシンク本体が安定しないので何か手を打たないとダメです。

で、試しにスモールケース(外寸 40cmx39cmx36cm。内寸 30.4cmx30.6cmx19.2(17.2)cm)に置いてみました。
リスのケースの内寸は30.4cmですが、それは底の話。蓋側というか上に上がるにつれ広がっています。そのサイズは約35cm。シンクは37cm。左右がちょうど引っかかるようなサイズです。実際、良い感じに引っかかっています。32cmのほうは前後に1cm弱の隙間ができる感じです。計ったかのようなピッタリサイズ。これは・・・これを使えってことなのか?

この後数日、どのように使うかなー・・・と妄想を膨らませ、取り扱いを考えて最終的にスモールサイズのケースを使うことに決定しました。
ケースが決定したら、取り付け方法を本格的に考えます。まずは載せただけの状態で蓋を閉めてみます・・・閉めて・・・閉・・・閉まりませんね。シンク外周の折り返し部分が5mm弱あるので、それが上に出っ張るので蓋が浮いてしまっています。

フム。
カットすれば良いよね。
で、こうなりました。

大きめのカッターでさっくりとカットすることができました。(ケガに注意)
ちょっと面取りっぽいこともしてバリなどを無くしておくと指に優しいです。
それから角の部分はケースとクロスする部分にもなるので、ちょっと深めにカットなどして、シンクがケースとフラットになるようにカットしてみました。セットイメージはこんな感じです。

ケースと面一になったので、さっくりと蓋が閉まります。これなら持ち運びもラクチンです。しかも、ほぼ空っぽなので軽いです。

続いてはシンクからの排水を考えます。
リスのケースは高さが36cmなので、座って作業するにしてもちょっと低いです。そこで何かしらの台に載せて使うことになると思われます。となると、排水はケース下部もしくは背面というかサイドから出すことになります。防臭のU字システムを入れ込むとすれば、下部排水の場合はケース内で縦に○を描く必要があります。サイドであれば上下中間部分からホースが出てくれば排水口の関係で自ずとU字システムが構築されます(底面までホースが届いているためです)。

構築からすると下部排水がシステム的に良さそうです。
ですが、持ち運びというか車で移動ということを考えると、U字システム内に水が残ることは避けたいです。その排水、どのように行うのでしょう?現状だとケースをまるごと回転させなければクリアできません。そういう意味ではシンク自体をケースから取り外してホースをまっすぐにする必要があります。つまり、シンク本体はケースに固定ではなく「載せておくだけ」という状態である必要があります。
また、水漏れやシンクからのこぼしなどを考えケース内に水が溜まることにしておくと、外部に水が漏れることを回避できます。下部に排水口を用意すると水がダダ漏れとなり、最悪は車内を水浸しにすることも考えないといけません。持ち運び時も然りです。
となると、排水口はサイド設置が良さそうです。

そして、サイドから出てくるホースから外部のポリタンクへホースをつなげることになるのですが、固定されているわけではないので確実につなげる必要があります。
まずはポリタンクへの接続を考えていくことにします。

ホームセンターで5リットル用のポリタンクを購入して検討です。
といってもほぼ答えは出ています。ポリタンク上部にあるキャップ。これを使えばラクチンです。ホースを突っ込めば良いだけです。が、それだと抜けてしまう可能性があります。外で使っている分には「あらあら」で終わりますが、車内で使った場合は大惨事。コレを避けるためにはホースとキャップを連結させる必要があります。で、思いついたのがキャップの穴あけ。
こんな感じに中栓に穴を開けます(右側)

左側のキャップのネジ部分をホースに通してから、熱湯に少し浸けて柔らかくした中栓を無理矢理ホースに突っ込みます。熱湯で柔らかくしておかないと伸びずに切れてしまうので注意しましょう。力加減もギリギリにしておきます。完成図がコチラ。(ホース端のプラに引っかかるサイズで中栓の穴をカット)


これでホースが外れることはありません。外部の排水に関しては完成です。

続いてはシンクへの排水口取り付けです。付属のゴムとパッキンだけでいろいろ試したのですが、どうしても水漏れしてしまいます・・・なぜだ・・・?
構成としてはコチラの図が参考になるでしょう。

ただ、ゴムパッキンとスリップパッキンが1枚ずつしかないので、ゴムパッキンはシンク上部です。
しかし、安物シンクだからでしょうか。ゴムパッキンを入れると出っ張るんですよね・・・仕方ないのかなぁ。
で、水漏れですが、何日も試行錯誤したのですが一向に解消されず。ネジの防水シールとかも使ったんですけどダメ。なので、防水接着剤とコーキングを使うことにしました。物理的遮断に訴えます。もう調子悪かったらシンクごと交換することにします。

まずはシンク本体のゴムパッキン接合部に接着剤を薄く塗布します。で、図の口金とゴムパッキン。ゴムパッキンは片面はスリック?ですが、片面は2本の筋が入っています。スリック側は口金。筋がシンク側です。接着剤はシンク側なので、これで接着しつつ密着。口金部分はゴムパッキンと全面密着です。


裏返してスリップパッキン入れて排水トラップのネジ締めです。ガッツリと閉めてシンク内部のゴムパッキンをできるだけ潰します。最後にスリップパッキンのところに防水コーキングを塗りたくります。試行錯誤の結果は、水漏れはこのネジとシンクとの隙間だったようです。

で、水漏れ試験を実施です。ベランダのシンクにシンクを置いて(笑) 水を張ってテープで印を入れて数時間放置します。

今までは水が漏れて水位が下がってましたが、さすがのコーティングです。1滴も漏れなかったようです。合格。

あとは排水トラップ(今回はトラップなしですが)からU字のトラップになるわけですが、今回はここをL字の排水ホースを用意しました。いかんせんノーマルのホースを取り付けると結局ケースの底に当たってしまうことが判明。排水トラップの高さが仇になってます。なので、干渉しないように即横に排水されるホースを購入しました。

こんなのでも2100円しやがります・・・ニーズ、無いんだろうなぁ。
それから40Aの排水ホースナット(ネジ部分)を数点。(@500円くらい) そして継ぎ手キャップ(600円)と継ぎ手ニップル(1400円)も購入です。結構お金かかってます・・・

なんでかというと、シンク用ケースを独立させたいから。
排水ホースを横から出して、そこにポリタンクを接続したいのです。これなら完全に独立しますし、車内での利用にも耐えられるでしょう。そして外での利用も自由自在になります。

ということで、ケースの横に穴を空けることにしました。ただ、横と言っても4つの方向があります。まぁ手前側はナンセンスな気がするので実質3方向。左か右か背面か。になりますが、背面は壁に押しつける形での設置を考えるとあり得ません。左右も同様ではありますが、左右両方とも。ということは無いはずです。なので残りは2方向。車内利用を考えた場合、なんとなく車両右側の後ろ側に置くかな?と考えたので左側を排水とすることにしました。大した根拠ではないですけど。

必要な穴は48mm。ドリルで直径48mmの穴・・・はできなかったので50mmの穴を空けました(ドリルの歯がそうだった)。呼40は48mmくらいがちょうど良いサイズだったんですけど、ないものはどうにもならず。

ニップルをあてがってみると、一応引っかかりはしますが隙間も見えました。むむぅ・・・デカイワッシャーというかゴムパッキンが必要っぽく思えます。
続いてはニップルをケースに固定するためのナット作成です。コレはいくつか購入したホースナットのナット部を薄くカット(しないと、ホースのナットを締められない)。なかなかに堅いプラスチックだったため、カッターで溝を掘って金鋸でギコギコとひたすらカット。終わったらカット部をカッターで軽く面取りして完成。ニップルに嵌めてみます。


うん、良い感じですね。
では、コレを取り付けます。
ケースやホースナットはポリプロピレン製なので、対応の接着剤を用意しました。また、45mmくらいのゴムパッキンも水道用品のところで購入(150円くらい)し、内側にあてがって防水対応させてみました。
外側から

 ニップル ケース ゴム ナット

です。
ニップルとケース、ケースとゴムには接着剤。その後ナットでガッツリ締め込んで、内側はさらに防水コーキングして30時間放置。
これでケースの内外を呼40のホースで連結することができようになり、未使用時は外側はキャップでクローズすることもできます。


この乾燥の間に、シンク本体の外周部である折り返し部分とケースのカット部分の保護をおこないます。というのも、ちょっとケガしそうかも?な状態なので。一応面取りっぽいことなどはしたのですが、ダクト用の黒テープをケースのカット部分とシンクの外周部に貼り付けて切り口を保護させました。

これで一通り完成です。完成図がコチラ。

ケースは浅型と深型を重ねて高さを稼いだのですが、ちょっと外部排水ホースが長かった様子。
深型を2つ重ねると良い感じの高さになるのですが、実際の運用でどのようにするかは別途検討です。
下の浅型ケースにはポリタンクと外部ホース。それから熱湯保存用の1リットル水筒が2本入っています。

上の深型ケースにはシンク本体だと。一応、ここに給水用のポンプも入れておく予定です。また、蓋をすることで普通にリスのケースなのでストッキングも可能(ちょっと出っ張りがあるけど)。車載も移動も考えてあります。

(ちなみにポンプはコチラ)

これにてギャレーの作成は完了。給水用の水は市販の2リットルペットボトルをダイレクトに使うことで面倒をなくす方向です。(キャップ部分に穴を空けたのを用意してポンプと連結させることを考えています)
もしくは、深型のスモールケースにもう1つポリタンクを用意して、そちらは清水タンクとして使うことにするかもしれません。(まだ浅型で運用するかも検討段階なので、いかようにでも可能。ガス代を考えると土台はラージケースを使うことも視野に入れる必要があります)

とりあえず最小サイズで持ち運び可能なシンクの作成が完了。いろいろな使い方が考えられるシンクができあがりました。